能登半島災害支援2025_3
「みんなのライオンカフェ」のご報告
11月から12月にかけて、輪島市のトレーラーハウス行っていた「みんなのライオンカフェ」は近隣の仮設住宅や地域住民の皆さんに大変ご好評いただきましたが、12月21日で惜しまれつつ幕を閉じました。しかしその後、「どうにか続けてもらえないか?」という声が多数寄せられ、「あそこのお店は確か閉店している」「近所のあの空いている場所で継続できないかな」と、空き店舗の情報などをお寄せいただき、奇跡的に素敵なご縁に巡り合うことができました。
当基金としては、元々1ヶ月限定の取組として考えており、継続するのであれば地元の方々が主体となって運営して欲しいと思っておりましたので、「なんとかこの居場所を継続したい」という思いが沢山集まったことは大変嬉しいことでした。
道の駅輪島「ふらっと訪夢」からほど近い輪島市河井町の「ミル珈琲店」(現在は閉店)の竹林さんが、「地域の皆さんが笑顔で集まれる場所になるなら」と、空いた店舗をお貸出しくださったのです。
このお店は元々竹林さんのご尊父が経営されていたコーヒー店で、主としてコーヒー豆の販売をするお店だったそうです。
お父様が亡くなられてお店は閉められたそうですが、地域に親しまれてきた名残を感じるお店の雰囲気が、「みんなのライオンカフェ」にとても相応しいと感じました。
店内は地震の影響で壁が割れていたり、ところどころタイルが剥がれ落ちたりしていましたが、チームふじさんと王子プロジェクトさんがご協力くださり、ボランティアでコンパネの張替えと新しい壁紙を張ってくださり、きれいに再生してくださいました。
余談ですが、竹林さんが中学生時代、人生初のコンサートをご覧になったのが、さだまさしが1982年8月5日に輪島市文化会館で行った「全国縦横無尽行脚 神出鬼没こんさあと」だったそうで、チケットを家宝として大切に保管してくださっていました。「無縁坂」や「防人の詩」など、レコードも何枚もお持ちでした。これも不思議な良いご縁でした。
この取組はトレーラーハウスでも珈琲を淹れてくださっていた地元の喫茶店エトランゼの谷さんが中心となって、地元の訪問看護ステーションみなぎの中村悦子さんのご協力によって行われています。
風に立つライオン基金は後方支援として、場所とコーヒーの提供をさせていただきます。
なお、珠洲市でもライオンカフェを開催しています。
こちらは、今使われていない化粧品販売のお店を1ヶ月だけお借りしたものです。
口コミで少しずつ広がり、近くだけでなく遠方からも多くの皆さんが集まって来られるようになりました。「久しぶりに長くしゃべった」「こんなに笑ったのは何ヶ月振りだろう」「気になっていた人に会うことができて嬉しい」と口々に話してくださっています。
こちらも輪島と同じ形にできれば最高なのですが、地元で手を上げてくださる方が出てくることを期待しているところです。