高校生
VOLUNTEER AWARD
2026 高校生ボランティア・アワード
大会サマリー

  • 8.4 [TUE]
  • 8.5 [WED]

はじめに

  • 『こんなに沢山の同志が居たんだ!』
    これは毎年、会場に参加してくれた高校生のほとんどの皆さんが発する感動の言葉です。
    高校生の皆さん自身では、一つ一つの活動はとても小さなもの、と感じられるでしょうし、なかなか人々の理解を得ることも難しいものかもしれません。「一体自分は、誰かの為に、何かの役に立っているのだろうか?」という寂しい不安もあることでしょう。
    しかし、このボランティア・アワードに集まった高校生達の輝く顔を見て下さい。

    みんな、ささやかな活動を勇気を持って行う、勇気ある人達ばかりです。

    だからこそ、この大会において、『こんなに沢山の同志が居る』という勇気を共有できたら素晴らしいですね。そうして、この会場からもう一つ上のステージへ向けての活動が始まるのです。

    それぞれの活動はバラバラでも、誰かの為に自分の力を尽くしたいという「志」はみんな同じなのです。この「志」は、良い意味で未来の日本を変えて行く事が出来ると信じています。

    この会場から世界を救う人物が出現することを信じています。

     

    あなたの「志」を応援します

     

  • 公益財団法人 風に立つライオン基金
    設立者・理事長 さだまさし

DAY 1

開会式 & 発表大会 & 交流会

8.4 [TUE]

9:30 受付〜表彰状授与〜記念写真撮影
12:30 開会式
13:00 ブース発表大会
16:10 交流会

 

第11回となる「高校生ボランティア・アワード2026」が、2026年8月4日・5日の2日間、新宿住友ビル三角広場で開催されました。今年は全国から165団体のエントリーがあり、会場では78校・団体が日頃取り組んでいる活動をブースで発表しました。福祉、環境、災害支援、地域活性化、教育、国際協力など、活動分野は実にさまざまです。普段はそれぞれの地域で活動している高校生たち約500人が全国から集まり、互いの「志」を伝え合う2日間が始まりました。

 

朝から続々と会場入りした高校生たちは、受付を済ませるとブースの準備や記念撮影へ。大会では、順位を競うことだけが目的ではなく、参加したすべての活動を称えたいという思いから、参加校・団体に表彰状をお渡ししています。今年もステージ上で表彰状を受け取り、学校・団体ごとに記念写真を撮影しました。

開会式の司会を務めたのは、昨年に引き続き寺島尚正アナウンサーと川島葵アナウンサー。会場に「元気ですか~!」と呼びかけると、大きな声と拍手が返ってきました。高校生たちの熱気に包まれる中、「君の志を応援します!」を合言葉に大会がスタートしました。
大会委員長のさだまさしは、高校生ボランティア・アワードを始めた理由について、「何でもいいから人の役に立ちたいという、自分の心の正直なエネルギーをどう表現するか。それがボランティア活動なんだと思う」と語りました。さらに、「こういうささやかな活動を褒めたかったんです。あなたたちは素晴らしいことをしているよ、と伝えたかった。今日ここに集まっている学校はすべて表彰校です」と、改めてこの大会に込めた思いを説明しました。

活動を続ける中では、理解されなかったり、批判されたりすることもある。それでも、「絶対にめげないでください。どんなことがあっても、その志は正しいです。同じ思いを持っている高校生がこんなにいるんだ、ということを力にしてほしい」と力強くエールを送りました。

続いて、本大会をご後援いただいている皆様をはじめ、特別協賛、協賛、特別応援として大会を支えてくださっている企業・団体の皆様をご紹介しました。

そして、応援団として第1回大会から高校生たちを応援し続けてくださっているテツandトモのお二人が登場。お馴染みの明るさで会場を盛り上げながら、高校生たちへ温かいエールを送ってくださいました。

開会式の最後は、東洋女子高等学校・学生団体Never give upの松尾栞奈さんが、参加校を代表して開会宣言を行いました。
「私たちは、一人では生きていけません。」という言葉から始まった開会宣言。
人とのつながりや、誰かを思いやる気持ち、そして自身の活動を通して感じてきた「人は何度でも変われる」という想いを、会場に集まった全国の高校生たちに届けました。
最後には、「それぞれの一歩が誰かの未来を照らす力になることを信じ、行動し続けることを誓います。」
と力強く宣言。
会場いっぱいの高校生を前に、緊張しながらも堂々とその言葉を届けました。

13時からはブース発表大会がはじまりました。各ブースでは、ポスターや写真、制作物、模型、商品、映像など、それぞれに工夫を凝らしながら活動を紹介しました。地域の環境問題を解決するための取り組み、福祉施設や子どもたちとの交流、被災地支援、食品ロスの削減、地域資源を生かした商品開発、国際交流、医療や健康に関する啓発活動――。身近な疑問を出発点にしたものから、世界規模の課題に向き合う活動まで、高校生ならではの視点と行動力にあふれた発表が会場いっぱいに広がりました。

初日の午後は一般の来場者にも会場を開放。高校生たちは、自分たちのブースを訪れた方に積極的に声を掛け、活動を紹介しました。一方で、発表の合間には他校のブースへ足を運び、同じような課題に取り組んでいる仲間を見つけたり、まったく違う分野の活動から新しいヒントを得たりする姿も見られました。

自分たちの活動を「発表する」だけではなく、相手の活動を「知る」。そして、互いの考えを交換する。高校生ボランティア・アワードならではの時間です。

ブース発表が終了すると、ステージ前に全員集合して交流会を開催しました。今年の交流会は、これまで以上に高校生同士の「交流」にフォーカスしたプログラムを行いました。最初は「バースデーライン」です。約500人の高校生たちが、会場全体を使って1月1日から12月31日まで、誕生日の早い順に一つの大きな列を作ります。もちろん、最初から隣にいるのは同じ学校の仲間とは限りません。誕生日を尋ね合い、声を掛け合いながら、自分の立ち位置を探していきます。完成したところでいくつかのグループに分かれ、今度は自己紹介。学校名や活動内容だけでなく、「なぜこの活動を始めたのか」「どんなことに興味があるのか」など、初対面同士の会話があちらこちらで弾みました。そしてバースデーラインの最後は、1月から12月までをつなぐ大きなウェーブ。約500人の動きが会場を一周し、大きな歓声と拍手が起こりました。その後は自由交流タイム。知り合った仲間とさらに話をしたり、名刺を交換したり、気になっていた学校の生徒に声を掛けたり。学校や地域の垣根を越えて、新しいつながりが次々と生まれていきました。

交流会の締めくくりは「ジャンケンPR大会」です。参加者全員が川島アナウンサーとジャンケンをし、最後まで勝ち残った高校生にはステージ上で自分たちの活動をPRできる特別な時間がプレゼントされます。会場全体が一喜一憂する中、見事勝ち残った慶應義塾湘南藤沢高等部の環境プロジェクトが、180名で行っている企業と連携したコーヒー豆かすの再利用プロジェクトについて、地域活性化活動を堂々とPRしました。発表する側も、それを聞く側も笑顔になる、楽しいフィナーレとなりました。

特別協賛のDNP大日本印刷さんは、会場内のブースで「DNP販促用撮影システム sharingbox PRIME」を用いた本アワード限定フレームでの記念撮影を実施。写真プリントをプレゼントし、メッセージを添えて特設パネルに貼るコーナーも設けました。

今年初出展のりらいぶさんは、りらいぶウェアの「体感ワーク」を実施。国境なき医師団さんは、昨年の「証言活動アワード」の様子や今年度の参加募集を紹介し、高校生に人道支援への参加を呼びかけました。東海ラジオ放送の「グレープのもう魔酔わない」も、昨年に引き続き各ブースを訪れ、高校生たちへのインタビューを通して多くの声を集めました。

1日目の帰りには、参加した生徒全員にお土産をお渡ししました。お土産は、「おもてなしプロジェクト」にご賛同いただいた企業の皆様からご提供いただいた品々の詰め合わせです。
生徒たちは嬉しそうにお土産を受け取り、たくさんの笑顔が見られた1日目となりました。

DAY 2

シンポジウム & 発表大会 & 閉会式

8.5 [WED]

10:00 シンポジウム

12:30 ブース発表大会

15:10 表彰式・閉会式

16:10 応援団パフォーマンス

 

2日目の午前中は、参加高校生全員が参加する、毎年恒例のシンポジウムを開催しました。
今年は、風に立つライオン基金評議員で諏訪中央病院名誉院長の鎌田實(かまた みのる)先生をオブザーバーに、NPO法人Piece of Syria創設者・代表理事の中野貴行(なかの たかゆき)さん、岐阜県総合医療センター新生児内科主任医長の寺澤大祐(てらざわ だいすけ)さん、国境なき医師団ER・集中治療室看護師の佐藤太一郎(さとう たいちろう)さんをお迎えしました。

 

今回は、これまでとは趣向を変え、講義形式でシンポジウムを実施しました。

最初に鎌田先生が、これまで取り組んできた地域医療、国際医療支援、被災地支援などを紹介。「自分の持っている力の1%なら、困っている人のために使えるのではないか」という思いで活動してきたこと、そして世界各地で出会った人々とのエピソードを通して、結果だけではなく、相手を思いやり行動するその過程にも大きな意味があることを高校生たちに伝えました。

続いて、「“誰かのため”が、未来を変える。」をテーマに、3名の登壇者がそれぞれ15分間にわたり、自身の経験や活動を紹介。誰かを思いやる気持ちを行動に移すこと、そしてその一歩が自分自身や周囲、さらには未来を変えていく可能性について、高校生たちにメッセージを届けました。

Piece of Syriaの中野貴行さんは、青年海外協力隊としてシリアで活動した経験や、紛争によって難民となった人々との出会い、その後の教育支援について紹介しました。海外で活動を始めた当初はできなかったことも、学び続けることで少しずつできるようになった自身の経験から、「今、自分にできることの中にやりたいことが見つからなくても、1年後、2年後、10年後にはできるようになっているかもしれない」と語り、自分自身が持つ可能性を決めつけないことの大切さを伝えてくださいました。

 

寺澤大祐さんは、新生児集中治療室・NICUで多くの赤ちゃんの命と向き合ってきた経験から、「学ぶこと」「命」「自分自身を認めること」について講演。「一番いけないのは、自分なんかダメだと思い込むこと」と高校生たちに呼びかけ、「僕は今までに一万人以上の赤ちゃんを抱きしめてきたけれど、ダメな赤ちゃんに出会ったことは一度もない」と話しました。さらにNICU(Neonatal Intensive Care Unit=新生児集中治療室)という言葉に、「Now I See You=あなたの今の輝きをちゃんと見ているよ」「Nice to See You=あなたに出会えてありがとう」という意味を重ね、高校生一人ひとりの存在を肯定する温かなメッセージを届けてくださいました。

 

佐藤太一郎さんは、日本の救命救急医療の現場から海外へ活動の場を広げ、ダイヤモンド・プリンセス号での新型コロナウイルス対応や、ハイチ、チャド、スーダンなどで人道援助に携わってきた経験を紹介。紛争や災害の現場であっても、そこに暮らす人々には日常があり、夢があること。そして、医療者だけではなく、それぞれの分野、それぞれの立場だからこそできることがあると語りました。

3名の登壇者の「生き方」を受けて、鎌田先生が最後に贈った言葉は、周りと違うことを「みんなの空気を壊しちゃうから自分はダメだ」と思い込むのは間違いであると説きました。「周りの人と違っていい。むしろ、その違っていることこそが、これからを生き抜いていく上での魅力であり、生きる武器になる。」ということを強調され、これからの人生を歩んでいく高校生たちへの力強いメッセージとなりました。

 

シンポジウムの後は、初日に引き続きブース発表大会が行われました。高校生たちは初日に回りきれなかったブースを訪れたり、シンポジウムで得た気づきをきっかけに改めて話を聞いたり、前日に知り合った生徒同士が再会して情報交換をしたりと、最後まで活発な交流が続きました。

 

またこの日は、秋篠宮皇嗣妃紀子殿下が私的に会場へのご訪問を賜りました。

そして、いよいよ表彰式・閉会式。例年同様、最後の締めくくりとして特別賞の表彰が行われ、今年は22の特別賞が用意されました。特別協賛・協賛・特別応援の皆さまから贈られる各賞をはじめ、さらに応援団のテツandトモ、高城れにさん、鎌田實先生、さだまさしから、それぞれの視点で選ばれた活動にも特別賞が贈られました。受賞した高校生たちはステージ上でトロフィーや副賞を受け取り、喜びとともに「これからも活動を続けていきたい」「もっと多くの人に広げたい」と、次への決意を語ってくれました。

最後の最後に、ゲスト応援団がパフォーマンスのプレゼント。高校生たちに精一杯のエールを送ってくださいました。笑顔と熱気に包まれた二日間。会場は最後まで温かな拍手と笑顔に包まれ、今年の大会も幕を閉じました。

「ここでつながっていくこと」の大切さでした。「高校生ボランティア・アワードで出会った仲間や、ここで見聞きした活動が、すぐに何か大きな結果につながらなくても、人生のどこかで意味を持つときがきっと来る。高校生ボランティア・アワードに出かけたな。こんな活動をしている仲間がいたな、ということが、人生の中で少しずつ大きな意味を持つことは間違いありません。自分の志を疑わずに頑張りましょう」(さだまさし)