高校生
VOLUNTEER AWARD
2022 高校生ボランティア・アワード
大会サマリー

  • 8.16 [TUE]
  • 17 [WED]

はじめに

  • 世界中に新型コロナウィルスの嵐が吹き荒れたこの足かけ三年という長い時間が、
    高校生の皆さんにとって如何に辛く苦しく、寂しいものであったかと胸が痛みます。
    しかしそれは社会にとっても同じ事でした。
    生命を護る為に息を潜め、身も心も守らざるを得無かったこの長い時間。
    私達は全く何もしなかったのでしょうか?
    いえ、決してそんなことはありません。
    一人一人が自分に出来ることを探す旅をしたはずです。
    私に出来ることはないか?私は何をするために生まれてきたのか?
    そうですそれが「自分探し」の大切な第一歩でした。
    一人一人が自分を探す理由はそれがやがて沢山繋がっていつか「誰かの為に」なることが解っているからです。
    私達ひとりひとりはきっと「誰かのお役に立つため」に生まれてきたと思います。
    高校生ボランティア・アワードはあなた一人一人の「志」がはっきりと見える場所です。
    沢山の「志」を共有できるこの場所を誇りに思います。
    私達はあなたの「志」の未来を信じています。
    今年も素晴らしい大会になりますように。みなさん本当にありがとう。

  • 公益財団法人 風に立つライオン基金
    設立者・理事 さだまさし

DAY 1

開会式 & 発表大会

8.16 [TUE]
7回目を迎えた「高校生ボランティア・アワード2022」は、2022年8月16日・17日の2日間、新宿住友ビル三角広場にて3年ぶりに会場開催をすることができました。145団体のエントリーから、地区大会を経て98団体がブース発表団体として選ばれ、全国から集まりました。

団体毎に受付と記念写真の撮影をし、思い思いにブースの飾り付けや準備を済ますと、フリーアナウンサーの寺島尚正さんと川島葵さんの司会のもと、ステージで開会式が行われました。

大会委員長のさだまさしは、「普段から誰かのためにという志で活動している高校生たちが集まってきてくださって、とても幸せです。こんなにたくさんの高校生たちが誰かのために頑張っていてくれるのは、私達にとっても心強く勇気になります。今日は楽しく元気で頑張りましょう!」
と高校生たちへメッセージを送りました。

 

今年は「持続可能な未来へ」のテーマで大会ロゴマークを募集し、過去最多の287点の応募の中から、市立札幌開成中等教育学校の白取飛羽(しらとりとわ)さんが最優秀作品に選ばれました。
「環境問題や社会問題で傷ついた地球に絆創膏が貼ってあります。持続可能な未来のために、自分たちが薬になって地球を治していこうという想いを込めました。」と、白取さんからロゴ制作の想いを説明があり、大会委員長さだまさしからは「『体温』が一番強く感じられた。手書きの傷テープが我々の心を打った。高校生たちがあの大きなバンドエイドになってくれる気がする」と講評がありました。

 

ご後援・ご協賛様を代表して、内閣府より政策統括官付調査官立石浩司様から、「みなさんの志を共有する場であるこの大会が対面で開催できた意義は大きい。活動を通して色んな人と出会い、多くのことを学んで、創造的な未来を切り開いていかれることを願う」とご挨拶をいただきました。

 

参加校を代表して、エントリーN0.1トライ式高等学院千種キャンパス 課題研究講座ボランティアコースの坂野友祐さんが「私たち高校生の可能性は無限大」と力強い開会宣言をしてくれ、無事に開会式が終了しました。

発表ブースでは、スペースの装飾に加え、活動写真や図面、模型などを展示し、自身も衣装や被り物を身に着けて活動を実演。どのブースも様々な創意工夫を凝らして発表を最大限アピールするなど、会場は活気に満ちていました。同じ志でボランティア活動をする高校生同士、お互いに積極的に訪問しながら交流を深めている様子が各ブースでみられました。
今年は、感染対策のため一般来場者の方々はいませんでしたが、その分、ブース発表をするチームと見学するチームに分かれて、交互に発表を行う形にしました。また、風に立つライオン基金公式YouTube「風に立つライオン放送局」で活動発表を生配信し、多くの方にご視聴いただきました。

1日目のブース発表終了後は、応援団の皆さんが駆けつけてくださり、パフォーマンスで盛り上げてくださいました!
まずは、テツandトモのお二人による「なんでだろう」で高校生はノリノリ、新羅慎二さんは湘南乃風の大ヒットナンバー「応援歌」とBob Marleyのカバー「3羽の小鳥」の2曲で高校生の多感な心を応援してくださり、ももいろクローバーZの皆さんは「吼えろ」で、挑戦する気持ちを盛り上げてくださいました。
最後は、さだまさしが「キーウから遠く離れて」「風に立つライオン」を披露し、平和の大切さと高校生のがんばる志へのエールをお届けして、初日を終了しました。

DAY 2

シンポジウム & 閉会式

8.17 [WED]

2日目の午前中は、他分野の第一線で活躍するパネリストを迎えて、「わたしたちの未来について」をテーマに、シンポジウムが開かれました。

 

パネリストは、国境なき医師団日本事務局長の村田慎二郎さん、日本財団HEROsアンバサダーで、前・WBAミドル級王者プロボクサーの村田諒太さん、株式会社ユーグレナ2代目CFOの川﨑レナさん、東京学芸大学教育学部教育支援課程4年で風に立つライオン・ユースの中原舞子さん、初めて海外からオンラインでお繋ぎした海外赤十字社バヌアツユースボランティアのマヌ・ジョンさんの5名。

 

司会は、昨日に引き続き寺島尚正・川島葵両アナウンサーに加え、風に立つライオン基金の評議員でもある諏訪中央病院名誉院長の鎌田實先生をスペシャルナビゲーターにお迎えして、事前に高校生から頂いた質問に答える形で様々な意見交換がなされました。

「人間は、自分がやりたいこと・目標を持つことができる。恵まれた環境にある自分たちは挑戦すべき。知ることを重ねて人とつながり、おかしいと思ったことに声を上げていくことが大事。自分の中で問いを見つけて、足りない部分に対してアクションを取っていって欲しい」(村田慎二郎さん)

 

「変わるのは周り、反応するのは自分。勝つという役割を頂いているだけで、全体の中の一部でしかない。人生に対して意味を求めるな、人生から与えられた問いにどう応えていくかが大事。自分の心と向き合って、自分の中のろうそくの火を消さずに灯し続けてほしい。人間は経験した言葉にしか重みがない」(村田諒太さん)

 

「高校生としてのバリューを信じてほしい。私たちは無力ではない。起爆剤になれる。色々な大人や組織につながりを要請していくのが、私たちユースの役割。自分を上げる活動ではなく、他の人を上げる活動をしていかなければならない。他人から自分が称賛されるのではなく、自分が助けたい人が称賛される世の中に」(川崎レナさん)

 

「自分たちの輪だけで活動するのではなく、部活動などの枠を越えることが成長になる。高校生だからこそ生み出せる価値がある。自分が本当にやりたくて活動しているのかを問いかけながら、活動を継続してほしい。失うものより得ることの方が多いはずなので、自信を持って一歩踏み出してほしい」(中原舞子さん)

 

「啓発活動は地域における気候変動へのリスクに対応するための良い方法であり、実際に多くの人々の命を守ることができた事例がある」(マヌ・ジョンさん)

 

「I am hopeと思って生きることが大事、You are hopeと言ってもらえるように生きたい。私たちの未来は、自分たちのこの手に握られている。私たちは未来を変えられると信じることが大事」(鎌田實先生)

 

掲載しきれないほど、各パネリストのみなさんからたくさんの前向きなヒントをいただいただけでなく、質問した高校生からもリアルタイムで気づきや学びを共有していただくことができました。

 

最後には、「わたしたちの未来について」高校生同士お互いへのメッセージも飛び交いました。
「伝統工芸や伝統文化を広め、誰もが文化を大事に次世代につないで楽しめる未来になってほしい」
「お互いの文化を認め、理解することができれば、文化によって戦争はなくなり、平和になると考える」
「平和な未来になってほしい。私たち自身が情報を発信するために、身近なことから知っていきたい」
「自分たちも外に向けて積極的に行動していきたい」

シンポジウムの後は昼食休憩を挟んで、1日目と同じく各ブースでの発表交流大会が行なわれました。2日目は雰囲気にも慣れて、より活発な交流がなされていたように思います。

 

最後に行われた特別賞の表彰式と閉会式では、応援団のみなさんからだけでなく、高校生の活動に共感してくださった企業・団体様が増え、さらに多くの特別賞を贈ることができました。応援してくださった団体様の代表者の方々が駆けつけてくださり、授賞理由を直接高校生に伝えていただいたことで、努力が報われたからか、涙する高校生もいました。

「今年の大会は大きな転換点。一般の方の入場をお断りさせていただいたことで、高校生同士の交流ができる空間をつくることができた。高校生同士が横につながり、来年再来年にもつながていくことが期待できる大会になった。この気持ちを忘れずに元気で頑張ってください」

 

大会委員長さだまさしの言葉で、高校生たちにとってあつい夏の2日間の幕が閉じました。

大変多くのご協賛をいただきましたが、DNP大日本印刷様は、ブックコーナーのブースを出展。参加した高校生やシンポジウムのパネリスト、ゲスト、関係者の皆様から推薦していただいた書籍を展示して、抽選でプレゼントしてくださいました。

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