普段の暮らしの中での支え合いと豊かなケア、有事の際「いのち」と「生活」を守るための基盤となる介護・福祉事業等の継続を目指した「地域の仲間とすすめる「いのちと志をつなぐ災害準備計画」策定 助成事業」の助成団体からの報告を掲載いたします。
実施者名:流山市サービス事業者連絡会 訪問介護事業部会
期間:2021年5月13日〜 2022年3月28日
地域:千葉県流山市
参加団体分野:訪問介護・訪問看護・居宅介護支援事業所・地域包括支援センター・市職員
参加機関・事業所数:130
参加人数:161名
助成金額:674,006円
上半期は、BCPリーダーを育成するコンセプトで5事業所を対象に機関型BCPを作成し、下半期で参加事業所を拡大した。
5月:BCPの概要 step1プログラムの導入と組織構築 step2リスクアセスメント
6月:step3業務影響分析(BIA)
7月:step4インシデント対応(緊急対応)
8月:step5業務継続のための戦略(BCS)step6 業務継続計画(BCP)の開発と構築
9月:BCPサマリー 機関型BCPの完成
10月:市内の全事業所を対象にしたBCPの概要
11月・12月:BCPリーダーがファシリテーターとなり、訪問介護・訪問看護・居宅介護支援事業所・地域包括支援センターを対象にしたBCP作成の実務研修
1月:安否確認モデル事業について(伊丹市)
(2月:市内の感染流行が拡大のために中止)
3月:今年度の振り返りと来年度の展望
・連携型BCPの作成/地域包括BCP策定への着手
今年度のBCP研修にて、市内の事業所の機関型BCPの作成をファシリテートできる5名のBCPリーダーが育成できたことは大きな成果である。下半期では実際に訪問看護や訪問介護の事業所に対して、BCPリーダーが実際にファシリテートする機会も得られて、来年度以降に市内の事業所にアウトリーチする人的な資源が整った。
また、安否確認モデル事業について、行政・訪問看護・訪問介護・居宅介護支援事業所・地域包括支援センターの幅広い関係者が共通の学びと認識を得たことで、特に複数の関係者が横断的にICTで繋がることの理解が深まったことから、流山市が採用しているICTを活用して、事業を超えて繋がるための議論も活発になった。
連携型BCPに関しては、前年度に作成された救済システムの確認は行うも、積極的なシュミレーション訓練の実施は今年度には行えず、来年度への持越しになった。また、地域包括BCPに関しては、関わるべき関係者が多く、訪問介護事業部会が主体で行うことは難しいとの判断から、来年度からは流山市在宅医療介護連携推進事業に昇華して進めるという方向性になっている。
前年度からの感染対策の研修に引き続いて、今年度もBCP研修でお世話になり、とても感謝しています。新型コロナウイルスの対応やBCPの作成と、重たいテーマが続いていますが、風に立つライオン基金の皆様のご支援により、法人や職種を超えた繋がりが強くなり、感染対策では訪問介護事業所の相互応援システムが構築され、地域包括BCPに関しては来年度に引き継ぐなど、より良い仕組みをつくるための議論が活発になっています。
皆様のご支援をきっかけにしながら深まった市内の繋がりは、有事の際の仕組みづくりだけではなく、平常時における多職種連携でのICTの利用を活発にしたり、新型コロナウイルスの在宅療養での支援継続に繋がったりと、市内で現に暮らしているご利用者の生活に届き、具体的な利益を生んでいることを、深く感謝しています。
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